左腕関節・左手関節・左手指の機能障害等で、裁判基準で積算した金額にさらに1割を上乗せした約3000万円で示談した例
事故とケガの内容
依頼者(60代女性、パート)は、自転車で歩道を走行中、ガソリンスタンドから車道に出ようとしていた加害車に激しく衝突される事故に遭いました。加害者はアクセルとブレーキを踏み間違えたのです。
依頼者は身体各部位の骨折や全身打撲等の重篤なケガを負い、治療も長引き、累計7か月程度の入院と、2年半程度の通院を強いられました。
残った後遺症状も重く、肘関節や手関節、手指の機能障害(可動域制限)、上肢・下肢の瘢痕(大きな傷跡)が残り、これらを総合して、自賠責保険では5級の後遺障害等級認定となりました。
依頼の経緯
非常に重篤なケガをして、障害等級も5級と重い等級認定を受けた依頼者は、この先の示談を考えて、当事務所にご相談・ご依頼をされました。
弁護活動
既に後遺障害等級も決定しており、依頼者も等級に不満はなかったことから、5級を前提とした賠償額の提示を相手保険会社に対して行いました。
裁判基準での慰謝料、適正な休業損害、後遺障害逸失利益を積算した金額に、さらに1割の上乗せ(調整金)を加算して請求しました。
通常、任意示談交渉の場合に遅延損害金や弁護士費用相当(損害額の1割)を加算することはありません(保険会社は絶対に認めない)が、本件の場合、依頼者のケガがあまりに重篤であること、事故から3年超も経っていること、依頼者の被害感情も非情に強いことから、1割の上乗せをしたものでした。また、これは単なるポーズではなく、本気で上乗せしてもらわなければ任意解決はできないことも伝えました。
保険会社はかなり難色を示しましたが、最終的には承諾し、約3000万円での示談となりました。
結果
裁判基準で積算した金額にさらに1割を上乗せした約3000万円の賠償金を獲得することができました。