比較的軽微な衝撃事故の頚椎・腰椎捻挫で自賠責非該当だったのが、訴訟で14級認定、約490万円を獲得した例
事故とケガの内容
依頼者(40代男性、会社員)は、交差点で左折中に後続直進車に追突される事故に遭いました。
衝撃自体は比較的軽微だったのですが、依頼者が負ったケガ(頚椎捻挫、腰椎捻挫)は予後が悪く、約8か月の治療を経ても痛み等が残ってしまいました。
しかし、自賠責保険の後遺障害認定では非該当とされました。
依頼の経緯
依頼者は後遺障害非該当に納得できないとして、当事務所にご相談・ご依頼をされました。
弁護活動
このケースでは自賠責保険への異議申立てをしても、非該当判断が覆るとは考え難かったことから、裁判所への訴訟提起により後遺障害認定をしてもらう方針としました。
訴訟では、相手保険会社の代理人弁護士は、後遺障害該当性はもちろん、治療期間の相当性、治療部位の相当性、休業損害、慰謝料等々、とにかく、ありとあらゆる点を争うという対応をしてきました(このような対応をする弁護士がたまにいますが、悪手だと思います。裁判所への印象も悪いです。)。
最終的に一審裁判所は、後遺障害14級に該当することを前提とするものの、認定が万全とまではいえないので、後遺傷害部分の賠償額を7割程度に減額する和解案を示しました。約300万円の和解案でした。
当方依頼者はこれを受け入れましたが、相手方は後遺障害を前提としている点で断固拒否するという対応であり、そのため和解成立とはならず、双方本人の尋問を経て判決となりました。
判決も後遺障害を認定し相手方に約470万円の支払を命じる内容でした。和解案で考慮したような減額はなく、相手方にとってはより不利な内容となりました。
相手方は一審判決を不服として控訴しましたが、控訴審も一審と同じ判断であり、さらに遅延損害金を加えた判決を下す、とのことで、相手方には和解を促しました。
最終的に相手方は、約490万円を支払う内容の和解案を受け入れ、裁判上の和解が成立しました。
結果
14級の後遺障害を前提として約490万円の支払を受けることができました。